赤飯
母を亡くしたばかりの男がたまたま赤飯を食べた。さかしらぶった儒学者、それを見とがめて男を非難した。 「どうして赤飯を食べてはならないので?」 との問いかけに、儒学者、得意満面に、 「赤は慶事に属する色だ。喪中の人間が食べるべきではない」 すると、男、 「ならば銀シャリを食べるのは、皆、喪中の人なんですか?」 (明『雅謔』)
母を亡くしたばかりの男がたまたま赤飯を食べた。さかしらぶった儒学者、それを見とがめて男を非難した。 「どうして赤飯を食べてはならないので?」 との問いかけに、儒学者、得意満面に、 「赤は慶事に属する色だ。喪中の人間が食べるべきではない」 すると、男、 「ならば銀シャリを食べるのは、皆、喪中の人なんですか?」
(明『雅謔』)