膾餘


 

 呉王闔閭(こうりょ)が船で河を行く途中、魚の膾(なます)を食べ、残った分を河に捨てた。不思議なことに、膾は河に入った途端、魚に変じた。その魚は「呉王膾餘(ごおうかいよ)」と呼ばれている。長さは数寸、大きなものでも箸(はし)ほどで、形は膾とよく似ている。

(六朝『捜神記』)