白話[口語]短編小説


 宋代の講談の種本である話本と明代にその形式を模倣して書かれた擬話本は、その生き生きとした描写が魅力です。白話[口語]で書かれた文体には文言[文語]小説にはない味わいがあります。

※収録作品には原作にない脚色が一部含まれている場合があります。その点をご了承の上、ご鑑賞下さい。( )内の数字は合計ページ数です。



真面目な番頭さん (9) 齡六十過ぎた張員外が跡取りほしさに若い妾を迎えたのだが…。 宋『京本通俗小説』
付け文騒動 (5) 美人で評判の官吏の奥方に送られた熱烈な恋文。訴訟事件にまでなり…。 明『清平山堂話本』
洛陽三怪記  (4) 花見に出かけた先でとんでもない経験をする羽目になった若旦那…。 明『清平山堂話本』
二郎神君の靴 (15) 気鬱の病で宿下がり中の韓夫人を夜毎訪れる男の正体は…。 明『醒世恒言』
重陽の約束 (6) 「来年の今日、再び会おう」義兄弟との約束を守るために男がしたことは…。 明『喩世明言』
商いの心得 (14) 何をやっても失敗ばかり。ならばいっそ海外へ。そう決意した男を待ち受ける運命…。 明『初刻拍案驚奇』
 (7) 権勢家の横車の前に節義を守り通して起きた悲劇…。 清『醉醒石』