潔癖症


 

 『洛陽要記』に曰く。
 唐の詩人、王維は藍田(注:陝西省)の山谷に邸を構えていた。非常に広大な邸で、山林を遠くに望むことができた。王維は非常に清潔を好む性質で、どんなに細かい塵一つあっても我慢できなかった。そのため日に十数回も掃除をさせていた。二人の童子を箒に縛り付けて掃除させていたのだが、それでも王維は満足しなかった。

(五代『雲仙散録』)