李白成仙


 

 愈(かんゆ)によれば、李白は仙人となって俗世から姿を消したのだという。

 元和年間(806〜820)初め、北海(現山東省)から来た人が、李白の姿を見た。
 李白は一人の道士とともに高山の上で談笑していた。しばらくして道士は碧霧の中から現れた赤いみずちに乗って飛び去ると、李白は空に身を躍らせ、大股でその後を追いかけた。そして、共にみずちに乗って東へ向かって飛び去った。

(唐『龍城録』)